i-cord作り目からのコットンT(その1)

i-cordは作り目になるので、トップダウンで編むときには襟の縁として使えます。これでコットンのニットティーを編んでみます。全体構想は下図のとおりです。これを、イメージしてください。
次に、寸法と編み順を説明します。

まず、i-cord作り目で首廻りの縁を編みます。自分の好きな長さに決めてください。私は50cmぐらいにしました。次に、作り目の端からちょうど1/4の位置を肩線の目と決めて、各段でこの目の両サイドに1目づつ増し目を入れて編んでいきます。この時、端の目の1目内側に2段に1度の増し目(1目)を入れ、輪につながずに行き戻り編みをします。なぜかというと、いきなりi-cordの端同士はうまくつなげないので、V字カットになるようにして後でつなぎたいからです。適当な段数編んだら、端の目を繋いでその後は輪編みにします。
肩線の長さが4cmぐらいになったら袖の目を入れていきます。襟周との関係もありますが、この位置がどのあたりがいいのかよくわかりません。適当に決めましたので、出来上がりで検証してみましょう。
袖の目を入れていく時に、袖と身頃の境目の目を決めて、この境の目(左右前身頃側と左右後ろ身頃側と全部で4目)の袖側に、2段に1目の増し目を入れます。また、身頃側には、6段に1目の増し目を入れます。身頃の幅が希望の寸法(私は40cm)になったら、以降は身頃側には増し目を入れません。このようにして、袖の周長が30 cmぐらいに、また肩から脇の下までの高さが20cmぐらいになるまで編んでいきます。
今回使った糸は、ユザワヤのワンダーコットンです。コットン50:アクリル50  。5号針で、標準ゲージは10cm 24目、30 段です。1玉200gで800mあります。
i-cord作り目は、https://youtu.be/lk_KDnbVRuIを参考にしてください。輪針で編むので、目を戻すやり方が向いています。cordの太さ(=目数)は、今回は糸が細いので4目にしました。ゲージからi-cordの長さを割り出す時には、段ではなく目で計算してください。
下の写真が、首周分編んだところです。
下の写真は、肩線の両サイドで増し目を入れながら、かつ端にも増し目を入れながら、行き戻りで編み始め、3cmぐらい編んだところです。編み地は2目2段の鹿の子編みです。ここで端を繋いで輪編みに入ります。
袖周が30 cmになるまで編みました。1段で身頃と袖を合わせたものを編んでいるので輪針よりずっと長くなっていて広げて写真が撮れませんでした。

この時肩からの高さは19cmだったので、20cmにするためにもう3段編むことにしました。ただし袖の増し目は入れません。ところで、身頃側の6段に1度の増し目は3回しか入れませんでした。つまり袖の目を入れ始めてから12 段編んだところで身頃側の増し目はやめてしまったということです。なぜならそこで、身頃の幅が40cmぐらいに達したからです。
袖の目を始める時の編み方は下図を参考にしてください。増し目はNFBかPFBを使いました。
袖と身頃の境の目はいつも表編みにして、その目の身頃側にマーカーを入れておくとわかりやすくて便利です。
袖の目を別糸に休めて、脇の下で胴体を繋ぎ、しばらく編み進みました。脇の下で胴体を繋ぐときに針先にかぎ針で5目の作り目を作ってから繋ぎました。この分、袖周と胴周が大きくなります。キツ目に作りたいときには作り目で目を増やす必要はありません。

輪針が入っている状況では、胴周がよくわからないので、下の写真のように、輪針を糸に変えて、実際に測ってみたら胴周は90cmになっていました。大きくしすぎでした。

さらにここで初めて、脇の下のレベルぐらいの段の前身頃で、編み地模様が乱れている事を発見しました。今更直しようもありません。

今回は襟ぐりを全く作っていないので、着たときに襟廻りがどのようになるかが気になるところですが、マネキンに着せてみると、このようになりました。まずまずです。i -cordがしっかりしているからだと思われます。これは大発見です。

 

i-cordとトップダウン編みは相性がいいということですね。

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