アランプルオーバーMINICAB(その1)


毛糸

日本橋馬喰町の「Keito」に行って、ブルックリンツイードのLOFTという毛糸を買いました。太いのと細いのがありましたが、細い方にしました。1かせ50gで250mなので中細と極細の間ぐらい、合細ですね。アメリカの4号針で24目/10cmと書いてあります。日本なら5号針です。毛糸の帯の裏に、この毛糸は普通よりやや優しいタッチです編んで下さい、と書いてありました。私は手がキツく、優しいタッチでは編めないので、針を太く、7号にすることにしました。


デザイン

さて今回は、アラン模様に挑戦してみます。縄編みですね。いきなり大きいサイズは辛いので、2才ぐらいのベビー用で、しかも一番簡単なプルオーバーにします。袖はセットインスリーブで。イメージは下図。子供服は、子供っぽいデザインより、大人のミニチア版の方が素敵な気がします。糸も細めの方がミニチアっぽくなりますね。

寸法

2才用のサイズは、あるサイトに下図のような寸法が載っていたのでこの大きめの方を選んで、首周り40cm、胴まわり38cm(周長で76cm)、肩から脇の下まで15cmとしました。

襟口の編み始め

編み始めは首廻りからなので、毛糸に書いてあったゲージを使うと、40cm*2.4=96目となります。2+2のゴム編みにするのでちょうど4で割り切れていい数値です。5号針を2本重ねて、指でかける作り目を97目作ります。この作り目が一番伸び縮みするからです。輪編みを始める前に最後の作り目を左針に移して、和編みの最初の目は、これを含めて2目1度で編みます。このため作り目は1目多くしておくのです。これでガッチリ輪になります。
またこの時に左針にぶら下がっている端糸も一緒に編みこんでしまうと後の処理が楽です。最初の4目ぐらい編み込んだら、あとは垂らして置きます。最後に切るだけで済みます。
5段編んでゴム編みを終了した状態が下の写真です。測ってみると伸び縮みするのでよくわかりませんが大体40cmぐらいなんでまあいいとしました。

ヨークの編み始め

襟口のゴム編みが終わったら、マーカーを入れて、肩線を増やしながら身頃を編み始めます。ここから針は7号に上げました。マーカーは下図のように、肩の線とする2目を区別するためと、身頃の真ん中、これは身頃の模様を真ん中で左右対称にするのでやりやすいかなと思ったらからです。編み始めをどこに決めてもいいのですが、今回は身頃の端としました。

身頃の模様編みの増やし

縄編みは、縄編みゾーン(一つの縄の幅)と交差編みを入れる段で決まるので、まず身頃の縄編みゾーンを決めます。しかし、肩の線が伸びていくのに従って縄編みゾーンが増えていくので、最終的な身頃全体のゾーン配置まで先にデザインしておきます。ある程度の段数まで編み進めると、出来上がった部分が見えるのであまり難しくありませんが、最初の数段までは自分なりのメモを作っておくと便利です。身頃については私は下のようなメモを作りました。1/4周だけ書いてあります。黒丸が肩線での増し目を表しています。各段で増し目を入れるのでこのようになります

肩線の編み増し

下の写真はゴム編みから5cmぐらいで、肩線を編み終えただところです。ここまでは肩線の両サイドで各段に増し目を入れます。増し目は、目と目の間の糸を拾う普通のやり方ではなく、1目から2目を編み出すKfb(ニットフロントバック)という増し目にしまた。この方が目が詰まらないからです。しかし、増やした目は必ず左側に出来るので、肩線の右と左で増やした時に、肩線を中心に左右対称の模様になりません。そもため肩線がどれなのかハッキリしなくなりますが、編み目が詰まるよりはましだと思ってそうしました。


袖と身頃の編み増し

ここから、まず肩線の2目の間に2目の増し目を入れて、袖も編み始めますます。
袖は、2段に1度増し目をするので、縄編みとの関係は下図のようになります。
身頃は、袖との境が急激な下向きになるように、6段に1度で増し目を入れました。
こうして編み進んだところが下の写真です。身頃の中央のマーカーは、編み終わった模様が見えるようになれば不要なので途中で外しまた。

実は、袖は、2段に1度増し目をいれて3段分の増し目を入れたところで、袖が膨らみそうな感じがしたので(中心に縄編みを入れたことで)、4段に1度に増し目を入れるピッチを落としました。これで3段分の増し目を入れたところで、また2段に1度に戻しました。

ここで寸法を測ってみると、Aは身頃の半分で18cm、Bは袖周で16cm、Cは脇の下の深さで13cmでした。希望寸法は、A=19cm、B=22cm、C=15cmなので、一番足りてない袖周を満足させると段数が行き過ぎて脇の下が深くなりすぎるので、その辺を考慮しながらあと12段編みました。すると寸法は、A=19cm、B=20cm、C=16cmとなりました。袖周Bがまだ足りませんが、脇の下の深さが十分なのでこれで良しとします。袖で一部増し目段を飛ばしたことが影響したんですね。そんなことしないほうがよかったかもしれません。

胴体の編み進み

袖の目を別糸で休めて、胴体を編み進んだところが下の写真です。縄編みに引っ張られるためか、肩線が随分下向きになっています。着てしまえば何てことはないかもしれませんが、最後のブロッキングで直してみようと思います。
コメント: 2
  • #2

    篠原 (木曜日, 04 12月 2014 11:21)

    すどうさん
    VANVAN、頑張って下さい。
    ほかのものを編んでいてMINICABは進んでません。

  • #1

    すどう (木曜日, 27 11月 2014 07:55)

    以前リクエストさせて頂いた縄編みを早速アップして下さり、
    感激です。有難うございます。
    今まだVANVANの途中ですが、このMINICABも必ず編みます。
    こういう細めの糸でのプルオーバーも良いものですね。