変則トップダウンで半袖(その1)

下の図のような半袖(キャップスリーブ)のプルオーバーを、通常のトップダウンではなく肩から編み始める変則トップダウンで編んでみます。通常トップダウンでセットインスリーブを編むときは、後ろ身頃の襟ぐりを作り目にして編み始めるので後ろ襟ぐりを下げることができません。襟ぐりの小さい冬物ならそれでも構わないのですが、夏物だと襟ぐりを大きく下げたいのです。そこで今回考案した、トップダウンでセットインスリーブでも後ろ襟ぐりを下げて編む方法、に挑戦してみます。
糸は  ユザワヤワールドフェスタシルキーコットン。綿50アクリル40シルク10%です。5-7号針で21目28段/10cmという標準ゲージです。6号針で編むことにします。編み地は2段鹿の子にします。
寸法は、下図のように決めました。取り敢えずは肩の位置と幅だけ決めれば編み始められます。また増し目のピッチも、後ろ襟ぐりは各段、前襟ぐりは2段毎に、袖ぐりは最初4段毎に、袖は2段毎にと決めておきます。袖ぐりの増し目ピッチは脇の下で希望の胸囲になるよう途中から2段毎、各段と変えて調整します。
さてまずは作り目です。動画を見て6cm×2(前後身頃)=12cm=24目の暫定作り目を写真のように2つ(左右肩)作ります。
次に、1段表編みしますが、最初の目を編むときに写真のように仮糸を巻き込んで編んでください。
1段編んだところです。これを0段目とします。
次の1段目から増し目を入れていきます。袖部の境目にマーカーも入れます。具体的には下図のようにします。1段目の袖の増し目は1つとします。
右半身と左半身を対象に1本の輪針に乗せて編んでいきます。編み進んで、後ろ襟ぐりの長さが8cmになったら、下の写真のように2つのパネルをつなげます。
つなげて1パネルで編んでいるところです。

次に、前襟ぐりも8cmになったら、つないで輪編みにします。

更にしばらく輪編みにしたら、袖の長さがほどよいところで袖部の目を伏せ止めします。

袖部を伏せ止めしてスタート地点に戻ったところで、編まずに針先を戻してスタート地点を変えます。そして新糸を付けて編み始めます。後ろ身頃にも新糸を付けて編み始めます。

袖ぐり線の増し目を4段毎にから2段毎に変え更に各段にに変えて、脇の下の位置を合わせるように編んでいきます。肩から19cm、身頃幅44cmの位置です。そこに達したらつないで再度輪編みにします。

輪編みで数段編んで目処がついたら、先に肩をはいでおきます。まず仮糸が通っている目に針を通します。
次に仮糸を抜きます。これで終わりのようですが、動画で示した作り方だと目が交互にねじれています。そこで、目を別の針に通し直しますが、この時1目おきのねじれを直します。下の写真はそれが終わったところです。
これを裏返しておもて面同士を合わせて、かぎ針を使ってかぶせはぎします。それが終わったところが下の写真です。
おもてに返すと、こうなっています。
全体はこういう状態です。
あとは、好きな長さまで編むだけです。
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