トップダウンでヘチマ襟(shawl collar)

通常、へちま襟をトップダウンで編む時は、本体を編んだあとから襟ぐりの目を拾って、前立てと一緒に引き返し編みで形を作りながら編みます。下の写真のように。
でも、この雑誌の表紙のようなヘチマ襟をトップダウンで編むにはどうすればいいのでしょう。サラッと本体の生地が裏返っているような襟です。

編み方1

この写真のカーディガンは、前身頃と後ろ身頃と袖を作って綴じ剥ぎする、普通のやり方です。そのやり方で襟はどうやって作るかというと、前身頃の襟部を下図のようにのばして作り、後ろ襟ぐりに綴じ付け(△と□)、さらに左右の身頃の襟部をはぎ合わせ(◯)ているのです。

これをトップダウンで編んでみようと挑戦してみました。まずは、左右身頃の一番上の矩形を2枚1本の輪針に編んで行きます。寸法に達したら、AからBに編み進み、糸を変えCからDまで編み進み、Dの端の目を肩線の目にし、Dから拾い目をしてEまで編み進み、そのままFからAまで目を拾いAの端の目を肩線の目にして、Bまで編み進みます。

以降は、AとDの肩線の目の両側で各段増し目をしながらB-C間を編んで行きます。

肩線がある程度の長さになったところで、◯印を剥いで、組み立てると、下の写真のようになります。なんとかなりました。しかし、拾い目はいいとしても、剥ぎは嫌いです。第一、作り目どうしの剥ぎ合わせはゴロゴロしてスッキリした出来栄えになりません。


編み方2

そこで次の図のように、暫定作り目(プロビジョナルキャストオンprovisional cast on)を使って、襟部を2枚に分けない様にすることにしました。まず、A-Bを暫定作り目をして編み始めます。C-Dまできたら、Dに肩線の目を作くり、D-A間の目を拾い、Aで肩線の目を作って、A-B間の暫定作り目の別糸の目に針を通します。以降、B-C間を肩線の目の両側で増し目を入れながら編み進みます。

実際に編んでみましたした。暫定作り目のところからは逆向き(写真では下向き)に編んでいるのですが全くわかりません。自然につながってます。
これを組み立てると下の写真。襟の中央ではぎ合わせがなく、スッキリ出来上がりました。大成功です。
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