タートルネックのベスト(その2)

肩部

ネック部を、高さ14cm編んだら(半分で折り返すと7cm高さ)、下図のように、肩線部で増し目を入れていきます。

2色ブリオッシュ編みの増し目

2色ブリオッシュ編みでは、主色で編む1段と従色で編む1段の合わせて2段で1段です。なので増し目は、主色で編む段でやります。普通にブリオッシュの目(すべり目とかけ目のペア)を表編みに編む時には、手前から右針を入れて向こう側の糸を引き込んだら、左針のブリオッシュの目を外しますが、増し目をする時は、手前から右針を入れて向こう側の糸を引き込んだら、左針のブリオッシュの目を外さずに、右針にさらにかけ目をし、さらにもう一度手前から右針を入れて向こう側の糸を引き込んでから、左針のブリオッシュの目を外します。1つの目から3つの目が出来ることになります。次の段で、この3つの目は、1つ目をすべり目にし、次にかけ目をし、2つ目と3つ目をいっしょに裏編みします。つまりこの2つ目と3つ目の目をブリオッシュの目とするわけです。
具体的には、まず、ネック部の目の中で、肩の位置にする目を180°離して2つ決めて、下の写真のように、段マーカーでマークします。その目をブリオッシュ表編みで編む時に、上の説明ように増し目をします。その後は、下の図の青の線で示したように、肩のセンター寄りの目で増し目をしていきます。すると、写真のように肩部が出来てきます。

ベストの袖口

ネック部の周囲は、50cmのつもりで作り目をしたのですが、実際には58cmぐらいになってしまいました。ブリオッシュ編みは幅が広く出てしまうようです。そこで、肩の長さを予定より短く5cmぐらいにすることにしました。
肩の長さが5cmになるまで、増し目を続けたら、輪編みを止めて、前見頃と後身頃に分けます。下の写真は、肩から数段編んだところです。両肩のところから輪針のワイヤーを出して、マジックループのようにして前後身頃を分けます。それまでの編み始めの位置に垂れている糸は長めに切ってしまいます。

2色ブリオッシュ編みの裏表編み

まず身頃を1枚だけ編む場合を下の図で説明します。
①と②の編み方は、輪編みの場合と全く同じです。①は主色の糸を付けてブリオッシュ表編みで端まで編みます。左端に来たらターンせずに、針を滑らせて右端から従色の糸を付けてブリオッシュ裏編みで左端まで編みます。左端に来たら、今度はターンして、主色の糸を拾って、ブリオッシュ裏編みで右端まで編みます。右端に来たら、ターンせずに針を滑らせて、左端から、従色の糸を拾って、ブリオッシュ表編みで右端まで編みます。この繰り返しです。
今回のように、1つの輪針にぶる下がっている身頃を、2枚同時に編む場合は、下図のようになります。①主色を付けて、表面(おもてめん)から、ブリオッシュ表編み
②主色を付けて、表面から、ブリオッシュ表編み
③従色を付けて、表面から、ブリオッシュ裏編み
④従色を付けて、表面から、ブリオッシュ表編み、ターン
⑤主色を拾って、裏面から、ブリオッシュ裏編み
⑥主色を拾って、裏面から、ブリオッシュ裏編み
⑦従色を拾って、裏面から、ブリオッシュ表編み
⑧従色を拾って、裏面から、ブリオッシュ表編み、ターン
①から⑧の繰り返し。
実際にやってみると、そんなに複雑ではありません。なぜなら、針がループになっているので、例えば②が終わったらちょうど③の始まる位置になっているからです。⑥と⑦のつなぎも同じです。注意するのは中断の時です。キリがいいからと言って、身頃の端で中断すると今①から⑧のどこを編んでいるのかわからなくなります。身頃を編んでいる途中で中断するなら、今どの状態か、編み目を見ればわかります。例えば、上の写真では、主色で裏面から編んでいるので、⑤か⑥です。スタート側の肩にマーカーを付けているので、これは⑤だとわかります。

袖ぐり

平面にすると、ネックが29cm、両肩で10cm、身頃の幅は合計で39cmです。ネックが大きめにできてしまったので、胴体もやや緩めに幅を44cm(バスト88)とします。襟ぐりは下図のようになります。肩から15cmぐらいは、増し目をしないで編んでいきます。
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