裏で編むプルオーバーを編んでいる途中で、「スウェーデンから届いたニット2」(アンマリーニルソン)という本を見て、波模様のマフラーを編みました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=378x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/if27436936a2fc1ce/version/1449721212/image.jpg)
下図の12目2段の模様編みをつなげると、不思議なことに、写真のように波を打ったボーダー模様になります。2目1度とかけ目の組み合わせを1段入れるだけでこんなになるんですね。これを基本の編み地としてカーディガンを編んだらどうなるか。挑戦したくなりました。マフラーは、記号のとおり左上2目1度はで編みましたが、針を差し込むときに変に力が入って結構疲れるので、今度は右上2目1度で編みたいと思います。英語では、SSKです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=379x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/ifc0051b831cbe357/version/1449721257/image.jpg)
毛糸
毛糸はマンセルメリノレインボーの並太。ウール100%、30g66m、6-7号針で21-23目29-30段/10cm。色は149番(濃いめのグレー)と139番(薄めのベージュ)です。
マフラーも同じ種類の毛糸で編んだんですが、6号針で編んだ時の私のゲージは、26目38段/10cmでした。単調なマフラーと複雑なカーディガンでは違うので、ゲージはあまり参考にはならないかもしれません。今回は7号針で編みたいと思います。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=380x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/iaec1d4ead195326f/version/1449721306/image.jpg)
デザイン
きっちり着るカーディガンではなく、引っ掛ける感じのものにしたいので、襟ぐりを大きくし、胴周も大きくしました。襟ぐりは
前身頃側を大きくえぐって作り、後で目を拾ってガーター編みの縁を付けます。袖はラグランにしますが、襟ぐり幅を大きくとったので、2目から始めてラグラン線を立ち気味にしたいと思います。前立ては3cm幅ぐらいとし、2色でガーター編みに、袖口、裾まわりは濃い色でガーター編みにしたいと思います。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=560x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/if08a30fe3f5aaf31/version/1452486126/image.jpg)
作り目
後ろ襟ぐりの26cmは、標準のゲージから54目になるので、下図のように作り目します。薄い色の糸を使います。全部で62目になります。マーカーは、次の段から、ラグラン線の両サイドと、後身頃を12目づつに分けるように入れます。これは模様の1組をハッキリさせるためです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=378x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/i1086a12ea110c9b8/version/1449723777/image.jpg)
増し目の入れ方
増し目は一番簡単なかけ目にします。
増し目の入れ方は、
ラグラン線の身頃側は、最初は6段毎であとから4段毎、2段毎と変化させます。
ラグラン線の袖側は、最初から最後まで2段毎です。
前身頃の襟ぐり側は、増し目なし12段、2段毎12段、各段10段と変化させます。合計34段で9cm(襟ぐり深さ)に達するとみて決めました。
模様編み
増し目部の模様編みは、12目揃うまでは濃い色をガーター編みにしておきます。つまり、2目1度やかけ目の段は、代わりに表編みするということです。例えば、袖の部分は下図のように編んで行きます。13段目で赤線の位置にマーカーを入れますます。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=378x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/ie6cb11e9484f8c39/version/1449723843/image.jpg)
編み始め
作り目を0段として、 最初の2段は薄い色でメリヤス編みします。 3段目(濃い色)から模様編みに入ります。
編み始める前に、私はいつもある程度の段数まで下の写真のようなメモを作ります。
増し目を入れる段には○や△や・のマークを入れておきます。例えば○は袖の増し目段△は身頃の増し目段・は襟ぐりの増し目段と決めておきます。
これを見ながら編んで行って、編み終わった段は数字上に斜線を入れて消していきます。
下の例では、16段目まで編んだということです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=380x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/i268a0d1f57a39419/version/1449723878/image.jpg)
16段目まで編んだ現物の写真です。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=380x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/ifd08f2d1c5664936/version/1449723902/image.jpg)
下の写真は、34段まで編んだところです。襟ぐりの深さが9cmと予想していましたが10cmに達していたので、ここで水平に伸ばすため、次の段では、まず作り目で目を伸ばします。目数を数えると、後身頃が58目、前身頃が片側で22目でした。前身頃が片側で58/2-22=7目不足です。さらに前立ての重なりを+3目して、10目作り目をします。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=377x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/i931078a7f84197d1/version/1449723931/image.jpg)
下の写真は10目作り目をしたところです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=378x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/if85dab82efaac105/version/1449723958/image.jpg)
この後、下図のようにターンして、35段目を編んで行きます。前立てに7目とってマーカーを入れガーター編みにします。さらに前身頃の目が増えたので12目毎にマーカーを入れるのも忘れずに。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=375x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/ic62205523ba8e850/version/1449723985/image.jpg)
さらに3段編んで38段目を終わったところです。薄い色の糸の編み始めの位置がずれますが、切らずにつなげたまま編みました。写真の矢印部にその部分が見えています
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=377x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/ibcc3026601811e9f/version/1449724010/image.jpg)
ラグラン線のコントロール
ここで、後身頃の増えた目数を数えてみると、片側で6目でした。つまり11cm下がって3cm増えたことになります。このままでは脇の下まであと11cm下がっても3cmしか増えず、合計で6cmにしかなりません。目標は10cmです。なので身頃の増し目の頻度をここから4cmは4段毎、そのあと7cmは2段毎にすることにします。こうすれば、あと11cm編んだ時に身頃の幅は7cm増えて10cmぐらいになるはずです。とりあえずこれで編み進めて、脇の下に近づいたら微調整することにします。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=376x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/i5467907c1c678af2/version/1449724055/image.jpg)
54段、肩からの高さ15cmまで編んだところです。ここから、身頃側の増し目を2段毎に入れていきます。前立て部に適当なピッチでボタンホールを入れるのを忘れずに。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=560x10000:format=jpg/path/s411534967dbe7c39/image/i1ba65e5b400c3bc6/version/1449715327/image.jpg)
篠原 (水曜日, 16 12月 2015 13:35)
すどうさん
コメントありがとうございます
これからも色々なことに挑戦していきます
ブログ覗いて下さい
すどう (火曜日, 15 12月 2015 17:22)
こんにちは。いつも興味深い記事をありがとうございます。
ちょうど、よく似た模様編みでサマーセーターをトップダウン編みしたばかりなので、
興味津々です。
夏糸のせいか技量のせいか、こちらのブログの写真みたいなきれいな波が出ず、
ちょっと残念な仕上がりだったので、
サイズ調整のテクニックと併せてぜひ参考にさせていただきます。