レーストップStretchyTank(その1)

トップダウンでは、横縞系の模様編みは入れやすいのですが、編みながら幅を増やして行くので、縦縞系では模様の配置が難しい感じがします。ちゃんと試し編みして、ゲージを測って、目数を決めて、模様の配置を設計して、から編み始めれば問題ないのでしょうが、それでは編み図無しとは言えませんし、トップダウンの醍醐味が半減してしまいます。今回は、その辺を意識して縦縞系の模様編みを選びました。
ネットで見つけた下の写真、模様編みが特徴で、ドロップステッチと書いてありました。横方向でなく縦方向に穴を開けるのもドロップステッチと言うのですね。この模様、基本はゴム編みなので、よく伸びます。その特徴を活かして、小さめに作りピタッとフィットさせて模様を目立たせて着る、と言うコンセプトのようです。このような袖なしの場合、ボトムアップ編むのが普通でしょうが、縦方向模様の例題として、あえてトップダウンで編んでみます。

模様編み

このドロップステッチの模様編みは、8目12段で1組です。英文パターンだとややこしそうなのですが、日本式の編み図で表すと下図のように、基本はゴム編みだとわかり、簡単です。図中の丸印はかけ目です。バツ印はその目を左針から落とす、文字通りドロップします。するとそれまでに編んだ青印の6目が全て解けてなくなり隙間が空きます。
試しに4組で編んでみたのが、下の写真です。割と簡単でした。

毛糸

試し編みした上の写真の毛糸を使います。ユザワヤのワールドフェスタ シルキーコットン。綿50アクリル40シルク10で、ゲージは6号針で、21目28段/10cmです。

寸法

フィットさせるために実際のバストよりも15cm(6インチ)小さく作ります。そして、肩幅も、バストもウェストも、同じ寸法にします。実際のバストを83としたら68cmになるので、首から肩にかけては下図のようになります。肩線の長さ8cmを固定して計算します。(9+8)×4=68cmです。片側前身頃の幅は前立てを無視して、後ろ身頃の半分にします。

編み始め

ゴム編みなので糸の標準ゲージはあてになりませんが、一応最初だけそれを使って下図のように作り目をして編み始めます。肩線の両側に1目づつ、各段で増し目を入れて、肩線が8cmできるまで編み進みます。編み地は最初2+2目のゴム編みです。前立て部はガーター編みにします。図中、赤はマーカーで、実際には作り目の次の段で入れます。各段ガーター編みの編み始めは、必ず編まずに滑り目にします。糸を手前に持ってきて、裏編みするように右針を目に入れて滑り目にします。これは、ガーター編みの端の目を綺麗に見せるためです。

模様編み始め

ゴム編みが3cmぐらいになったら(下の写真)、模様編みを始めます。模様編みといっても基本的にはゴム編みなので、まずはかけ目を入れるということです。この辺りで、右前身頃の前立てに最初のボタン穴を空けておきます。2目1度とかけ目の組み合わせで空けます。

肩線の完了

肩線が8cmぐらいになったら(下の写真)、後ろ身頃と右前身頃を編む時に、新しい毛糸玉をつけて、1本の輪針で3つの玉を使いながら、増し目をせずに編んでいきます。増し目をしないので袖ぐりがまっすぐ下に向かいます。このまま、襟ぐりの深さが19cmになるまで編み進みます。

袖ぐり

下の写真は、糸が3本付いているのでこんがらがっていますが、袖ぐりのあたりを編んでいる途中です。脇の下をつなぐ位置が近づくまでは調子よくルンルン編んでいきます。

脇の下での模様合わせ

脇の下が近ずいたら、つなぐ位置での模様がどうなるか見て、模様合わせのやり方を考えないといけません。袖ぐりの高さが18cmまで編んだ時の、左前身頃と後ろ身頃との間(左脇の下になる部分)の写真です。右側が左前身頃で左側が後ろ身頃です。あと1cmは編みますが、1cmでは模様はこれと変わりません。
後ろ身頃と右前身頃との間(右脇の下)も同じように調べて図にしました。青色の目は端の目で、元々は肩線の目です。模様をつなげようとすると、左脇の下で3目増、右脇の下で1目減しなといけません。不均等な目数の増減は、あまりやりたくありません。そこで模様はつながりませんが、脇の下に1目のラインを入れて前と後ろの身頃の模様を分けるようにします。これだと目の増減は不要です。図に示したように、1目だけ青色の目を赤色の目に変えます。
脇の下のラインを編み進んだところが下の写真です。左の脇の下です。編み間違えないようにマーカーを入れました。

前身頃の合わせ

編み始めから28cmぐらいで、左右前身頃をつなげて輪編みにします。この時、前立ては左右とも別糸にとって休め、浮かせてつなぎません。また、つなぐ時に、下図のようにそれぞれの端の目を2目1度して模様を合わせます。下図には、前立ての目は省いています。
下の写真は、左右前身頃をつなげたところです。まず、左前身頃の前立てを別糸に休めて、新しい糸をつけて、左前身頃、後ろ身頃、右前身頃と編んで、右前身頃の最後の目を2目1度して、右前身頃の前立てを別糸に休め、左前身頃の最初の2目を1度にして更に編み進んだところの写真です。ここからは、輪編みです。別糸に休めた前立てをどうするかは、編み上がってから考えることにします。
ここまで編みました。写真を見る限りでは、ここからは、模様編みが縦に3セット、ゴム編み9cm、模様編みが1.5セット編んだらでお終いです。
コメント: 0