コットンニットティー(その1)

今回は、トップダウンの編み方として最近見つけた以下の2つの方法で作品を作ってみます。

      ①肩線を増やしながら前後の襟ぐりを作っていく方法(変則トップダウンその3)
      ②袖の始まりを肩先に近づけたセットインスリーブ
更に、試したことはないのですが①のついでに
      ③襟の縁を縦のガーターで本体と同時に編んでしまう
も加えてみたいと思います。

編んでいくイメージを上の図に表しました。

黒い点が増し目、バツは作り目です。
まずは図に示した最低限の寸法を決めておきます。
編み地はメリヤス編みにします。
手順としては、
1. (準備) 3目作り目して左右に4目のガーター編みができるまで肩線をのばします
2. (開始)増し目を入れながら前後襟ぐりと肩線をのばしていきます
3. (イベント1)後ろ襟ぐりが2cm下がったら、ガーター編みと作り目を同時に編んで左右の後身頃をつなげます
4. (イベント2)肩線が11cmの長さに達したら、袖を編み始めます
5. (イベント3)前襟ぐりが中央に達したら左右前身頃をつなぎます
となります。
では編んでいきましょう。
まず毛糸ですが、ベルクリヤーンのリリネットです。リボン状のコットン100%。ゲージは4-5号針で26-27目、36-37段/10cmです。30g102m/玉。6号針で編みます。
準備

まず、作り目3目を2つ作ります。右肩と左肩の分です。

そして、この作り目から下図のように中央の目(肩線の目)の両側に増し目をしながら4段編んで、両サイドに4目のガーター編みが完成したところで準備完了です。これを2セット作ります。ものは同じですが左右対象のイメージです。つまりもう1セットはBとCが入れ替わっていて、2つのセットはCとCが向き合っているます。Cのほうが後身頃ということです。

4段編んだところの写真です。肩線の目の両側にマーカーを入れました。増し目はKFB(裏はPFB)でやっているので、マーカーの左側に増し目を入れるときは、マーカーをずらさないといけない面倒がありますが、マーカーを入れていないと肩線の目がわからなくなるのでやむをえずいれました。

開始

ここから肩線を伸ばしながら身頃を増やしていきます。Aの位置には各段に増し目を入れます。Bの位置には3段毎に増し目を入れます。これで前襟ぐりがVネックになります。Cの位置には、各段に増し目を入れます。これで後ろ襟ぐりが緩やかに下がっていきます。各段ともに両サイドは4目のガーター編みです。これを忘れないようにして下さい。
イベント1

開始から8段編んだところで後ろ襟ぐりが2cm下がりました。写真のような状況です。2cm下がったかは見てもわかりませんので計算します。ゲージは36段/10cmなので8段編んだら2cmぐらい下がっているはずです。
ここで、左右の肩片をつなげます。通常なら、必要な目数だけ普通の作り目をしてつなげればいいのですが、ガーターの縁があるのでそう簡単にはいきません。
上の写真は、5目の作り目を作ったところです。どうやるか、以下に説明します。
下の写真のように、裏返してガーター編みを4目編みますが、4目目はKFBにして目を1目増やします。この増やした目を左針に移して作り目とします。次に表に返して4目のガーター編みをします。これで上の写真に戻ります。ただし1目作り目が増えています。

これを繰り返して、必要な目数増やしたら、下の写真のように、ガーター編みの4目を別糸に休めます。(写真では段マーカーを引っ掛けていますが後で別糸にします。)右肩片のガーター編み目も同じように針から外しておきます。

ゲージから、8cmは22目ですが、襟ぐりを2cm下げるために8段(=8目)すでに編んでいるので、全部で(22-8)×2=28目の作り目をすればいいわけです。
ガーター編みを針から外した部分を拡大するとこうなっています。次に左肩片の糸(写真では右側)で編み繋いで行きます。

以降は、肩線の両サイド(A)に各段と前身頃のガーター編みの内側(B)に3段毎に増し目を入れながら、肩線が10cmの長さになるまで編み進みます。下の写真がその状態です。開始から24段編みました。

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