袖の増し目

トップダウンでセットインスリーブを編む時には次の2つを守っていました。

   ①袖の始まりは首の根元と肩先の中間地点
   ②袖の増し目は2段毎に片側で1目(1/2と書くことにしています)入れる
そろそろこの原則を破ってみたいと思います。下の図のように、袖の始まりを肩先に近づけた時にはどのように袖の増し目を入れたらいいのかということを考えてみます。

下の図は、代表的な袖と袖ぐりの編み図を写したものです。左側が身頃の袖ぐりで、肩から垂直に下がっています。右側が袖で、中心から片側だけかつ脇の下まで示していますが、特徴的なのは、袖の始まり部(図の上側)がちょっとだけフラットになっていることです。脇の下での袖周が36cmに対してこのフラット部は10cmなので約25%です。そのあと各段増し目、2段毎増し目ときて最後にまた各段増し目と成っています。

フラットな部分は増し目では作れないので、各段に1目の増し目(1/1)と各段に2目の増し目(2/1)で代用してみました。
袖の増し目を1/1でやった場合の写真です。これではまだ袖ぐり線の開きが180度に達していません。
次に袖の増し目を2/1でやってみました。袖ぐり線の開きはほぼ180度になりましたが、目が余ってボコボコしています。
そこで袖の増し目を1.5/1でやってみました。これは具体的には、1段目は1目の増し目で次の段は2目の増し目、を繰り返します。若干のボコボコ感はありますが、袖ぐり線はほぼ180度になっています。

フラット部はこれで行くとすると、増し目は

   1,2段:1/1
   3,4,5,6,7,8段:1.5/1
   9,10,11,12,13,14段:1/1
   15段以降:1/2
と入れていくことになります。
具体的には8段目までの袖の増し目は下図の赤のように入れます。
これで実際に作品を編んだらどうなるか、そのうちに試してみようと思います。
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